1336年から1392年までの間は南北朝時代と呼ばれています。これは北朝と南朝という2つの朝廷が同時に存在していたという時期のことをいいます。ちょっと混乱してしまいそうですが、広く室町時代のなかでの一時代という位置づけというように理解して勉強を進めていきましょう。
室町時代の始まりというのは1334年です。これは1333年に鎌倉幕府が滅んだ翌年から後醍醐天皇が建武の新政を始めた年です。しかし、この建武の新政はわずか2年という短期間で終わってしまうことになりました。
建武の新政がこれほどまでに短期間で終わってしまう最大の要因というと武士を軽視したことによる不満の爆発と言えるでしょう。鎌倉幕府を倒すために尽力してくれたのは武士でした。でも、その功労に積極的に報いようとしないのであれば、逆に反感をかってしまうというのは凄く自然な流れと考えられます。
少し細かい話になるかもしれませんが、南北朝時代の始まりは1336年から始まります。南北朝時代というのは南朝と北朝と2つの朝廷が存在していた時代のことです。その一方で、足利尊氏が室町幕府を開くのは1338年の出来事であり、南北朝時代の始まりよりも2年遅れとなっています。
まず、南北朝時代の始まりですが、これは建武の新政に不満を持った足利尊氏が後醍醐天皇に反旗を翻したことがきっかけです。まずは、新田義貞を打ち破って京都に攻め入ります。その後いったんは九州に逃れますが、また楠正成を破って京都入りを果たしています。
そして足利尊氏は光明天皇をたてることで北朝とする一方で、後醍醐天皇は吉野に逃れて南朝となることで南北朝時代が始まったのです。
このように南北朝時代の始まりは1336年です。一方で、足利尊氏は征夷大将軍となることで室町幕府を開きます。これが1338年であり、南北朝時代の始まりの2年後ということになります。この南北朝時代は室町幕府の2代将軍足利義詮さらには3代将軍足利義満による統一がされるまで続くことになります。
南北朝という2つの朝廷が存在し対立をしているということは世の中は決して平和とは言えない状況であったことが想像がつくと思います。